こんにちは、元花屋のMIHOです。
夏の猛暑がひと段落し、朝晩に秋の気配が感じられるようになると、「そろそろ庭もリセットしなきゃな」と思う方も多いのではないでしょうか?
実はこの“花が少ない時期”こそ、庭のメンテナンスに最適なタイミング。
秋に向けて少しずつ整えておくことで、秋冬のお庭もスムーズに楽しめるようになりますよ。
今回は、私が毎年秋口におこなっている「庭のリセット作業」5つをご紹介します。
なぜ秋にリセットが必要なの?

夏の間、植物たちは暑さや日照、雨風にさらされて少なからずダメージを受けています。
特に日本の夏は高温多湿で、蒸れ・徒長・根腐れが起きやすい状態。
この時期に整えておくことで、秋〜初冬の寄せ植え・花壇づくりがぐっと楽に、見た目にも美しく仕上がります。
【作業①】夏の傷んだ植物・枯れた草花・雑草の整理

まず最初におこなうのは「今、すでに役目を終えた植物や、夏に伸びすぎた雑草の整理」です。
チェックポイント
- 咲き終わった一年草(ニチニチソウ、マリーゴールドなど)
- 葉が黄変・枯れてしまった多年草
- 伸びすぎてスカスカになったグランドカバー
- 夏に爆発的に増えた雑草(オヒシバ、メヒシバ、スベリヒユなど)
私のポイント
特に注意したいのは蒸れて腐りかけている葉や茎、そして根を張った雑草たち。
このまま放っておくと、種を落として来年さらに増えてしまうことも!

私はいつも、雑草を束ねながら「はーい、おつかれさま〜」なんて冗談半分で声をかけてます。
ちょっとしたルーティンにすると、面倒な作業もなんだか軽くなるんですよね。
【作業②】土壌のリフレッシュと土壌改良

植物を抜いたあとは、土のメンテナンスも忘れずに。
土が硬くなっていないかチェック
- 指で掘ってカチカチなら要改良
- 水はけが悪くジメジメしている場所は改善のサイン
私のやり方
- 培養土や堆肥、腐葉土を混ぜ込む
- 微生物を増やすために「ぼかし肥料」や「有機石灰」なども追加
- 土壌改良材を使うことも(パーライト・くん炭など)

夏の間に疲れた土は、そのまま使うと植物の根が張りづらくなります。
新しく植える苗のためにも、秋の“土のメンテナンス”はとても大切なんです。
【作業③】伸びすぎた枝や茎の切り戻し・剪定

高温と雨の影響で、びよーんと伸びすぎた植物たち。
秋の景観を整えるためにも、一度スッキリさせてあげましょう。
対象になる植物
- セージ、カラミンサなどのハーブ類
- 宿根草全般
- グラス系植物
- 伸びすぎた寄せ植えの一部(コリウスなど)
剪定のポイント
- 「3分の1ルール」で切り戻し
- 株元に日が当たるように風通しよく
- 花芽を残す枝は深く切りすぎない
切り戻しってちょっと怖い作業に感じるかもしれませんが、思い切ることで植物がリフレッシュしてくれます。
特にハーブ類は、剪定後に新芽がふわっと出てくるので楽しみですよ。
【作業④】プランターや鉢の整理・再配置

ガーデニングあるあるですが、気づけばプランターがあちこちに…!
空いた鉢や、配置がちぐはぐになったプランターも、秋の庭時間で一度整えてみましょう。
実際に私がやっていること
- 空鉢は洗って日干し→次回の寄せ植え用にスタンバイ
- 割れたり劣化した鉢は処分
- プランターの配置替えで新しい動線を作る
- 土の減り具合を確認し土の追加や殺虫剤・防虫剤の追加
「どうせ冬になるし…」と油断していると、劣化した鉢が春まで放置されたままになってしまいます。
片づけながら「次は何植えようかな〜」と考える時間も、私にとっては癒しのひとときです。

夏の間に放置していた鉢の下や裏側が、気づけばアリやダンゴムシのすみかになっていた…なんてこと、ありませんか?
秋は気温も下がって虫の動きが落ち着いてくる時期なので、今のうちに鉢を動かして、鉢まわりの掃除や虫チェックをしておくのがおすすめです。
【作業⑤】秋に向けた花苗や球根の計画スタート

リセットが終わったら、次は未来のお庭を思い描く時間。
今の時期にチェックしたいもの
- 秋咲きの苗(ジニア、千日紅、コスモスなど)
- 秋冬寄せ植え用のリーフ類(ハツユキカズラ、シロタエギクなど)
- 秋植え球根(チューリップ、ムスカリ、ヒヤシンスなど)
私は、和風庭やナチュラルガーデンに合うリーフ類を中心に計画を立てています。

「すぐ植えるもの」だけでなく、「春の準備」まで考えておくと、気持ちにも余裕が生まれます。
おわりに|“整える”ことで、また庭と向き合える
庭って、季節ごとに変わるもの。
思い通りにいかない日もあるし、うまく育たなかった花にがっかりすることもある。
でも、こうして一度リセットすると、また新しい季節が楽しみになる。
庭を整える作業は、私自身の心も整えてくれる時間だと感じています。
この記事のまとめ
ここまでご紹介した作業を分かりやすく一覧にしてみました。
秋の庭仕事に迷ったときのチェックリストとして、ぜひ活用してみてくださいね。
作業項目 | 内容 |
---|---|
① 夏の植物・雑草の整理 | 枯れた草花や夏に伸びた雑草を処理し、コバエや種の飛散を防ぐ |
② 土のリフレッシュ | 培養土・堆肥・有機肥料で疲れた土を回復。微生物も意識して◎ |
③ 切り戻し・剪定 | 徒長した茎や枝を整えて、蒸れ・病気を防ぎながら株をリフレッシュ |
④ 鉢の片付け・配置替え | 空鉢の洗浄や割れ鉢の処分でスペースと動線を再設計 |
⑤ 秋苗・球根の準備 | 寄せ植えや春の花に向けた計画をスタートして心も整える |