近年、注目を集めている「和ハーブ」。 和ハーブとは、日本で古来から食べられてきたり、薬草として使われてきた植物のことです。
ハーブと聞くと、バジルなどの馴染みのあるハーブを思い浮かべる方も多いかもしれません。 ハーブにはどんなものがあるのでしょうか?
今回は、代表的な和ハーブを紹介しながら、和ハーブとは何かを解説していきます。
和ハーブとは?
和ハーブとは一体何でしょうか?
和ハーブとは、日本で古来から利用されてきた有用な植物のことです。
一般社団法人和ハーブ協会によると、「日本原産で江戸時代以前から自生していた植物」と定義されています。
代表的なものとしては、シソ、ヨモギ、サンショウ、ミツバなどがあります。ユズやショウガも和のハーブです。いずれも日本で育ってきた植物ですから、皆さんも馴染みがあるでしょう。海外のハーブと比較すると、香りと風味がマイルドなのが特徴です。
和ハーブの種類
次に和ハーブの種類について解説します。
シソ
シソはシソ科の一年草で、大きな楕円形の葉が特徴です。大きく分けて青じそ、赤じそ、ちりめんじその3種類がありますが、スーパーなどでよく見かける「大葉」は、緑色のシソのみを指します。
シソは日当たりの良い場所で育てなければなりません。日当たりが悪いと葉の色や香りが悪くなります。しかし、日当たりが良すぎると、葉が硬くなるので注意が必要です。
シソには発汗作用、解熱作用、整腸作用などが期待されています。お刺身のつまとして食べたり、肉で巻いて焼いたり、細かく刻んで薬味として使ったりと、食べ方も様々です。 もっとも日常に取り入れやすい和ハーブのひとつです。
シソの実が大量だ!塩漬けにするぞ〜むふふ( ̄▽ ̄) #節約生活 #節約 #家庭菜園 #節約術 #お得 #貯金 pic.twitter.com/eP3o2Ppp3c
— きまぐれ栽培マン (@kimagure_saibai) September 26, 2020
ヨモギ
ヨモギは、河原や野山に自生する多年草で、独特の香りがあります。名前の通り、よもぎ餅の材料として使われます。
ヨモギは「万能ハーブ」と呼ばれていて、消化器の鎮静効果や傷の炎症を抑える効果など、さまざまな効能があると言われています。 乾燥させた葉の裏側の綿毛は、灸に使うこともあるので、まさに万能の薬草と言えます。
よもぎ餅、天ぷら、よもぎ茶がおすすめです。春が旬なので、春採れの天ぷらは、下ごしらえなしで香りを楽しめます。
和ハーブの女王と呼ばれるよもぎ。よもぎに含まれるタンニン成分は、肌を引き締め、肌荒れを防止したり、湿疹やあせもなどの治りを早める効果でも知られています。更には殺菌作用のある精油成分が肌を健やかにしてくれます。つまり!よもぎ蒸しはいいことだらけなのです!https://t.co/7LOcURfmd5 pic.twitter.com/TKyFi1VRN8
— YOGGI AZABU10 食べられるよもぎ蒸し/美味しいよもぎ蒸し (@YAzabu1074122) December 12, 2024
クロモジ
クロモジは2~5mほどに育ち、シンボルツリーとして植栽されることが多いです。庭木として育てる場合は、半日陰~日陰の場所に植えるのがおすすめです。
養命酒にも使用されているクロモジは、消化器系に良いとされ、咳を鎮める効果もあると言われています。 また、昔は湿疹などの皮膚病に効くとして、お湯で煎じて使われていたようです。
また、お茶として飲む以外に、ジェノベーゼソースにして料理に使うこともできます。
高級つまようじとしても有名です。
#クロモジ
— 【公式】御岳百草丸/長野県製薬 (@hyakuso_sato) May 9, 2024
クスノキ科の落葉低木であり、クロモジの名は、黄緑色の樹皮に見られる黒色の斑紋を文字になぞらえてついています。そのため、木自体が黒色を帯びています💡
高級爪楊枝の材として知られ、枝葉からは香り高い精油が得られるため、香料としても人気があります。… pic.twitter.com/tG3OPfU8GH
ちなみに現在84歳のお爺さんの言う「山仕事」とはなんと柴刈り(!?) と言っても薪や荒道具用の柴ではなくクロモジの木で、お爺さんはこれを削ってつまようじや菓子切りにして使ってるという。クロモジのつまようじって高級品やん。記念に1束いただいたが…おうちで茶会しようかな(へうげもの) pic.twitter.com/Rvknti8drP
— 道民の人@関西コミティア72(1/19) C-41 (@North_ern2) January 17, 2025
スギナ
スギナはツクシの葉の部分を指す名称です。ツクシが枯れた後に生えてきます。ツクシは10~20cmほどしか育ちませんが、スギナは30~40cmにもなります。 薬草として人気がありますが、繁殖力が旺盛なので、手入れが大変です。
そして、スギナには、利尿作用や新陳代謝促進効果があると言われています。天ぷらにしても美味しいですが、粉末調味料として楽しむのがおすすめです。抹茶に似た甘い香りが楽しめます。
スギナです💕綺麗ですね😍😍😍 pic.twitter.com/DnqXIEQOgH
— 尾崎紀一 (@norikszusss) January 8, 2025
ミツバ(三つ葉)
古くから山菜として親しまれてきた三つ葉は、数少ない日本原産の野菜で、江戸時代から栽培されてきました。お吸い物や鍋物など、さまざまな用途があります。栄養素が豊富で、消化促進や便秘解消などの効果があると言われています。
乾燥を嫌うので、春から秋にかけての生育期間中は、水切れに注意が必要です。また、同じ場所に毎年植えると良くないので、また育てたい場合は新しいプランターを使いましょう。
年末年始にミツバをたくさん食べるぞー!計画
— 野菜の育て方.com【公式】 (@farm_sasaki) January 5, 2020
うまくいきました!
年越しそばにお雑煮に、ミツバをたくさん入れて食べることができました。
おいしかったー! pic.twitter.com/yKR7YwItyY
ショウガ
料理と強く結びついているショウガも、日本のハーブのひとつです。 ショウガには、吐き気止めや消化促進の効果があると言われています。 半日陰で直射日光が当たらない場所でも、育つショウガですが、連作には向かないので注意が必要です。
ショウガの葉先が枯れ始めて収穫適期を迎えました。
— 有機野菜生活365 (@J7ttS) November 30, 2024
プロの生姜栽培農家の方に聞いたところ、収穫は霜が降りる前に済ませなければいけないそうです。#ショウガ#有機栽培#家庭菜園#無農薬無化学肥料 pic.twitter.com/6ffw8Bh2U1
和ハーブの使い方と楽しみ方
薬味や料理の風味付けに
こちらは、すでに私たちの日常の食事に取り入れられているハーブの使い方です。生姜、大葉、茗荷など香りの良いハーブは料理の薬味として使われています。最も身近で手軽な使い方です。
香りを楽しむ
ユズや橙(ダイダイ)、フジバカマなど香りの良いハーブを乾燥させて、ポプリにすると香りを楽しめます。自然で軽やかな香りが、部屋中に広がります。
お茶にする
好みの和ハーブを乾燥させて、お茶にするのも楽しめます。
摘み草ハーブティーで健やかに♡
— 結い@唄と野草のほほえみ暮らしマイスター (@yui8musubi) January 14, 2025
和ハーブの野の草『オオバコ』と『タイム』のブレンドティーはほっこりなパワフル薬膳茶^^♡
タイムのお茶はさと愛さん@kurasikaiteki3 のポストを見て知りました♪殺菌、抗ウィルス作用で風邪予防に◎
オオバコは喉のケアに◎
詳しくはリプ欄をご覧くださいね♪ pic.twitter.com/kLIWBggK1H
鑑賞する
和ハーブには、スイカズラや菊、フジバカマなど、美しい花を咲かせる和ハーブもあります。 観賞用に育てて、生活に取り入れてみてはいかがでしょうか?
皆様こんにちは!
— タネのタキイ通販🍅(公式) (@shoptakii) November 1, 2021
実は先日、秋の七草の1つであるフジバカマに誘惑される、青く輝く美しい蝶アサギマダラを激写しました📸💓
この蝶は長距離を飛翔することで知られており、その距離はなんと約2000kmも🦋✨
2枚目の左羽がマーキングがされているのは、行動の様子や移動距離などを探るためなんです🔍 pic.twitter.com/5sqzNm2cHP
まとめ
単なる和ハーブの一時的な流行ではなく、時代の多様性から、和ハーブの人気は今後ますます高まるでしょう。健康志向の高まりやオーガニックブームの影響を受け、自然素材として、またヘルシーな和食の人気も手伝って、和ハーブは世界的に注目されています。