新しい働き方が広がる今、在宅ワークや副業は、もはや特別なことではなくなってきました。
私の周りにも、本業の仕事をこなしつつ、隙間時間に副業をしている人が増えています。
便利で自由な分、意外と多いのが「場所をうまく使い分けられない」という悩み。
あなたの作業スペースは「くつろぐ場所」と混ざっていませんか？
実はこれ、「集中力の低下」や「ストレス」「不眠」の原因になる可能性があるのです。
同じ場所で全てを済ませると脳が混乱する？
家で仕事をする場合、ついついリビングのソファでノートパソコンを開いて作業したり、寝室のベッドに寝転がりながらスマホでメールを返したりしていませんか？
私自身も最初はそうでした。
人間の脳は「環境」と「行動」をセットで記憶します。
だから「寝室で仕事する習慣」がつくと、脳は『寝室＝仕事モード』と認識し始めます。
結果どうなるかというと、夜にベッドに入っても仕事のことが頭から離れず、眠りが浅くなったり寝つきが悪くなったりするのです。
たとえば、カフェに行くと集中できる人が多いのも同じ理由です。
カフェ＝仕事や勉強に集中する場所、という条件付けが無意識のうちにできているからです。
逆に、ベッド＝眠る場所、という条件付けがあるのに、そこでスマホをいじって仕事をしてしまうと、眠るときにも脳が仕事モードを引きずってしまうのです。
この「どの行動をどの場所でするか」というリンクがバラバラになると、脳はうまくスイッチを切り替えられなくなります。
本来は休むべき場所で緊張感が残ったり、逆に仕事をしているのにどこか気が抜けてしまったり。
結果として、集中力の低下・疲れが取れない・寝つきが悪いなど、パフォーマンスに影響してしまうのです。
これは、1日だけならまだしも、習慣化してしまうと大問題になります。
長期間続くと、自律神経のバランスが崩れてストレスが溜まりやすくなったり、慢性的な睡眠不足につながったりすることもあります。
仕事スペースを分けるだけでパフォーマンスが上がる！
私が自宅で副業を始めた頃、特に大きなデスクもなく、ダイニングテーブルで仕事していました。
最初のうちは「家の中ならどこでもできる！」と自由さを楽しんでいましたが、しばらくすると明らかに集中力が続かなくなりました。
さらに、休日もついPCを開いてしまい、くつろぐ時間と働く時間の境界があいまいに。
ずっと気が張っているようで、気が休まらない日が増えていったのです。
そこで思い切って、小さくてもいいから『仕事専用のスペース』をつくることにしました。
リビングの片隅に小さなデスクを置いて、そこだけは仕事に集中する場所にする。
逆に、ダイニングやソファにはPCを持ち込まない。
これを徹底しただけで、驚くほど仕事の効率が上がったのを覚えています。
スペースを分けることの3つの効果
1. 脳のスイッチが入りやすい
『ここに座る＝仕事モード』という条件づけができるので、余計な気持ちの切り替えが不要になります。
スタバに行くと集中できるのも同じ理由ですよね。
2. オンオフのメリハリがつく
「デスクを離れたら休む」「寝室に入ったらもう仕事はしない」と決めると、休む時間も質が上がります。
副業を続けるなら、疲れを残さないことが何より大切です。
3. 睡眠の質が落ちにくい
ベッドでスマホ仕事をするのをやめるだけでも、脳は『ベッド＝眠る場所』として記憶を取り戻してくれます。
眠りにつくまでの時間が短くなり、翌朝の目覚めもすっきりする人が多いです。
家が狭くても大丈夫！簡単なスペース分けのコツ
「とはいえ、一人暮らしのワンルームでそんなに場所を分けられない！」
そんな人も多いと思います。
でも、物理的に別の部屋を用意できなくても、ちょっとした工夫で脳に『ここは仕事、ここはくつろぐ場所』と認識させることは可能です。
例えばこんな方法があります。
・ラグや間仕切りを使う
机の下にだけ違うラグを敷く、パーテーションを立てるなど、視覚的に空間を分けてみてください。
・仕事中だけ専用の椅子を使う
折り畳み椅子でもOKです。座り心地が違うだけでも脳に『これは仕事用』と覚えさせる効果があります。
・作業中は環境を変える
ノートPCスタンドを用意して、高さを変えるだけでも集中度が変わります。
仕事が終わったら片付けるとオンオフの切り替えがしやすいです。
・照明を変える
デスクランプをつけて作業をし、終わったらランプを消すだけでも効果あり。
光の色温度が違うと、脳は自然とモードを切り替えます。
習慣化が成功のカギ
スペースを分けることも、最初のうちは意識しないとついソファでPCを開いてしまうかもしれません。
私も『今日は面倒だからいいか』とソファで作業して、結局だらだらしてしまった経験が何度もあります。
でも「ここに座ったら仕事」「ここでは休む」と自分の中でルールを決め、繰り返していくと、自然と体も心も切り替わるようになります。
一度習慣化できれば、意識しなくても集中できる状態をつくれるので、ぜひ騙されたと思って試してみてください。
場所を分けることは『自分を大事にすること』
在宅での働き方は、自分のライフスタイルに合わせて自由にデザインできます。
だからこそ、心身に負担をかけない工夫はとても大切です。
場所を分けるというのは単なるテクニックではなく、『自分の脳と体を守る』という優しい選択です。
副業にチャレンジしている人、在宅ワークで疲れやすいと感じている人は、ぜひ『仕事する場所』『くつろぐ場所』『寝る場所』を意識してみてください。
小さな一歩ですが、あなたの毎日のパフォーマンスをきっと支えてくれます。
おわりに
在宅ワークや副業は、これからもっと一般的な働き方になっていきます。
だからこそ『どこで働き、どこで休むか』を自分のルールで決めることが、長く心地よく続けるコツです。
今日からできることは、ほんの小さなこと。
あなたもまずは、自分だけの『仕事スペース』をつくってみませんか？
それが、理想の働き方を叶える第一歩になります。
