「水仙の葉、いつまで残しておけばいいんでしょうか?」
「もう見た目がボサボサで…切りたくなってしまって」
これは、水仙を育てている方から本当によく聞く質問です。
私が花屋として店頭に立っていた頃も、春になるとこの相談が一気に増えていました。
気持ち、すごく分かります。
花が終わったあとの水仙の葉って、どうしても間延びして見えてしまいますよね。
この記事では、
- 水仙の葉を切ってはいけない理由
- 正しいタイミングはいつなのか?
- つい切りたくなる時の対処法
- 翌年ちゃんと咲かせるための考え方
を、元花屋の経験を交えながら、やさしくお話しします。
結論|水仙の葉は「完全に枯れるまで」切らない
まず結論からお伝えしますね。
水仙の葉は、完全に黄色く枯れるまで切らない。
これが、いちばん大事なポイントです。
「何センチ残す」「〇月まで」といった明確な日付よりも、
なぜ水仙の葉は切ってはいけないの?
水仙は球根植物です。
そして球根は、葉が光合成で作った栄養をため込んで太くなります。
つまり水仙の葉は、
なんですね。
花が終わったあとも、葉はせっせと働き続けています。
ここで葉を切ってしまうと、
- 球根が十分に太れない
- 花芽を作るエネルギーが足りなくなる
結果、翌年は葉だけ出て、花が咲かないという状態になりやすくなります。
よくある失敗パターン
相談で特に多かったのが、こんなケースです。
- 見た目が悪くなってきたから切った
- 他の植物の邪魔になるから刈った
- 雑草と一緒にまとめて処理した
どれも「ちゃんと育てよう」と思っての行動なんですよね。
正しいタイミングは「自然に枯れたとき」
では、いつなら切っていいのでしょうか?
答えはとてもシンプルです。
この状態になれば、葉の役目はほぼ終わっています。
無理に引っ張らず、自然に外れるものだけを片付ければOKです。

「見た目が気になる…」ときの対処法
とはいえ、
「分かってはいるけど、見た目が気になる」
という気持ち、ありますよね。
そんなときは、切る以外の方法を選んでみてください。
✔ 葉を束ねる
葉をゆるくまとめて、麻ひもや園芸用ワイヤーで束ねるだけ。
これだけで、見た目がかなりスッキリします。
✔ 他の植物でカバーする
- 低草丈の一年草
- グランドカバー
を手前に植えると、水仙の葉が自然に隠れます。

葉を切ってしまったら、もう咲かない?
ここも、よく聞かれる質問です。
一度切ってしまったからといって、必ず翌年咲かないわけではありません。
ただし、
- 花数が減る
- 1年お休みする
可能性は高くなります。
翌年咲かせたい人が意識したい3つのこと
葉の扱いと合わせて、この3つを意識すると効果的です。
- 肥料は控えめに
- 球根を混ませすぎない
- 夏は蒸らさない
これだけで、翌年の花つきは大きく変わります。
どうしても不安な人へ|確実な方法もあります
正直にお話ししますね。
- 何年も咲いていない
- 球根が弱っていそう
- 今年は絶対花が見たい
そんな場合は、
👉 芽出し株を1〜2株足すのも、ひとつの方法です。
芽出し株は、
- すでに花芽ができている
- その年に咲く可能性が高い
- 初心者でも失敗しにくい
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まとめ|葉は「来年への手紙」
水仙の葉は、ただの後始末の対象ではありません。
👉 来年咲くための準備をしている途中
なんです。
- 葉が元気=球根は元気
- 見た目が気になる=それだけ頑張っている証拠
少しだけ我慢してあげることで、水仙はきちんと花で応えてくれます。
今年は葉だけでも、焦らなくて大丈夫。
来年の冬に咲かせる準備は、今、この葉がしてくれています。
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