朝晩の空気がひんやりと澄んでくる頃、庭や寄せ植えにも“秋らしさ”を添えたくなりますよね。
そんな時、頼れる存在が風でなびく「グラス類」
繊細に揺れる穂や個性的な葉色は、草花とはまた違った風情を与えてくれます。
今回は、秋のガーデニングシーズンにぴったりの「おすすめグラス類を5種」ご紹介します。
ふわりと揺れる姿に癒されながら、秋の庭時間をもっと楽しんでみませんか?
1. ペニセタム・ファイヤーワークス


“ファイヤーワークス(花火)”という名前の通り、赤・ピンク・白・緑といった色が混ざり合った葉がまるで夏の夜空に打ち上がる花火のよう。
派手すぎない上品なグラデーションが特徴で、晩夏から秋にかけて気温が下がり始めると色づきが深まり、最も美しくなります。
寄せ植えに華やかな動きを添えたいときにぴったり!
◆学 名:Pennisetum setaceum(× advena) ‘Fireworks’
◆花 期:8月~11月
◆草 丈:60~80cm
◆日 照:日向け
◆耐 性:耐寒性✕(5度以上)、耐暑性◎
【育て方】
◇日当たりの良い場所に植えると、葉の色づきがより鮮やかになります。
◇耐暑性はかなり高く、猛暑の中でもどんどん成長します。
◇水はけの良い土壌を好み、過湿を避けることが重要です。
◇夏の高温期は葉の色は緑~白っぽい色合いとなります。
◇秋になるにつれ、赤・ピンク・白が混ざった葉色がぐっと深まり、真っ赤に紅葉し、まさに「花火」のような演出に。
◇寒さには弱いため、冬越しは室内管理か一年草扱いに。
2. ペニセタム・パープルファウンテングラス


秋のガーデンに重厚感と落ち着きを与えます。
背丈がありボリューム感が出やすいため、花壇の後方や大型の鉢植えに向いています。
和にも洋にも似合う、万能グラスです。
◆学 名:Pennisetum setaceum ‘Rubrum’
◆花 期:8月~11月
◆草 丈:60~80cm
◆日 照:日向け
◆耐 性:耐寒性✕(5度以上)、耐暑性◎
【育て方】
◇日当たりの良い場所に植えると、葉の色づきがより鮮やかになります。
◇耐暑性はかなり高く、猛暑の中でもどんどん成長します。
◇排水性が高い場所で育て、根腐れに注意。
◇夏の高温期は葉の色は緑っぽい色合いとなります。
◇成長が早く、夏の終わりにはふわふわの紫穂が揺れるドラマチックな姿に。
◇気温が下がり始めると、より濃く美しい葉色に変化します。
◇寒さには弱いため、冬越しは室内管理か一年草扱いに。
3. カレックス・アマゾンミスト
左がカレックスアマゾンミスト。シルバーがかった、カレックスらしいちょっとカサカサした感じです。右はライブワイヤー。細い緑色の葉っぱが綺麗です。花だけじゃなく葉っぱものも必要ですね🍃今日もとっても暑かったですね☀️ちょっと外に出るだけで汗だく。💦https://t.co/N1ll9FPEeW #グラス pic.twitter.com/grfvle4uvW
— Le Ciel_tomoko (@tomorrow88) July 24, 2023
【電動工具を使ったガーデニング】工具好きがガーデニングをするとこうなります。
— 荒井果樹園 (@araikajuen) October 10, 2023
緑 カレックス アマゾンミスト
褐色 カレックス ブロンコ#ハイコーキ コードレスドライバドリル #アースドリル pic.twitter.com/yqT1hjaOXG
柔らかな葉が噴水のように広がる姿は、まるで霧が立ちこめたアマゾンの森のよう。
風が吹くとふわりとなびくその姿に、つい見とれてしまうことでしょう。
◆学 名:Carex comans Amazon Mist
◆花 期:特定の花期なし(葉を観賞)
◆草 丈:15~30cm
◆日 照:半日陰~日向け
◆耐 性:耐寒性◎、耐暑性〇
【育て方】
◇明るい半日陰が適していますが、日向でも育てられます。
◇乾燥にやや弱いため、夏場は水切れに注意。
◇やや湿り気のある場所を好みます。
◇葉は柔らかく、風になびく姿がなんとも涼しげ。
◇冬越し可能な多年草で、ローメンテナンスも魅力。
◇古くなった茎や葉は取り除くか、切り取ってあげましょう。
◇株が大きくなってきたら、春の新芽が出始めたころに堀り上げて株分けしましょう。
4. カレックス・アウバウム



和風の坪庭からモダンな花壇まで幅広く調和します。
冬場も葉が枯れにくく(むしろ銅葉のため枯れたようにずっと見える)、一年を通して庭に空気感と明るさを保ってくれる貴重な存在です。
◆学 名:Carex buchananii
◆花 期:特定の花期なし(葉を観賞)
◆草 丈:15~30cm
◆日 照:半日陰~日向け
◆耐 性:耐寒性◎、耐暑性〇
【育て方】
◇明るい半日陰が適していますが、日向でも育てられます。
◇乾燥にやや弱いため、夏場は水切れに注意。
◇やや湿り気のある場所を好みます。
◇葉は柔らかく、風になびく姿がなんとも涼しげ。
◇冬越し可能な多年草で、ローメンテナンスも魅力。
◇古くなった茎や葉は取り除くか、切り取ってあげましょう。
◇株が大きくなってきたら、春の新芽が出始めたころに堀り上げて株分けしましょう。
5. ワイルドオーツ(スズメノチャヒキ)


平たい麦のような穂が風にカサカサと音を立てて揺れる姿は、まるで自然の中にいるような心地よさ。
夏の間はグリーンが美しく、秋には銅色に変化していきます。
野趣あふれる雰囲気があり、雑木ガーデンやローメンテナンスの庭にもぴったり。
◆学 名: Chasmanthium latifolium
◆花 期:7月~10月
◆草 丈:60~100cm
◆日 照:日向~半日陰
◆耐 性:耐寒性◎、耐暑性◎
【育て方】
◇かなり丈夫で育てやすく、初心者にもおすすめの多年草。
◇日向~半日陰まで広い範囲で育てられます。
◇風に揺れるフラットな穂が特徴的で、乾燥させてドライフラワーにも◎。
◇こぼれ種でも自然に増えるため、ナチュラルガーデンにぴったりです。
◇冬の間に茎と穂は刈り取っておきましょう。翌年新芽が出てきます。
こぼれ種でかなり増えるため、年々庭を侵食してしまう可能性もあります。
我が家でも1株からはじまり、今では庭中に広がってプチ雑草化してしまっているので、増えすぎるのがイヤな方は穂を庭に落とさないように注意しましょう。
おわりに|「秋風に揺れる庭」を楽しんで
秋のグラス類は、花とは違った奥ゆかしさや揺らぎの美しさを感じさせてくれます。
今回ご紹介した5種は、いずれも個性豊かでありながら育てやすいものばかり!
グラス類を取り入れることで、庭にリズムや奥行きが生まれ、秋の訪れをより一層楽しむことができます。
寄せ植えや花壇、シェードガーデンにも…秋風にふわりと揺れる植物たちと、心地よい季節をお楽しみください。




