ピンクが“優しさ”を表すなら、ブルーは“静かな強さ”。
冬の凍てつく空気の中で、凛と咲く青いビオラは、どこか神秘的で引き込まれる魅力があります。
花屋時代、ブルー系の仕入れは毎年ワクワクの連続でした。
光に透ける“氷のような透明感”や、“一輪でも絵になる存在感”。
今日はそんな「ブルーの魔法」をまとう7種類のビオラを、じっくり紹介します。
1. ヌーヴェルヴァーグ「アクアレール」サトウ園芸 ※色幅アリ
まるで水彩画を閉じ込めたような、美しいブルーのグラデーション。
ヌーヴェルヴァーグシリーズの中でも特に人気の高い代表株です。
特徴:
青・紫・白が溶け合うような色変化。
光の加減でパープルにもスカイブルーにも見える“幻のような花色”。
育て方のコツ:
日中の寒暖差があるほど、色の深みが増します。
冷たい朝の光が当たる場所が理想的。
2. 北島園芸「藍月(あいづき)」

青系ファンの間では“伝説”と呼ばれるほど人気のある品種。
深い夜空のような藍色に、月の光のような透明感が重なります。
灰みがかったブルーがどこか儚げで1株だけでも「絵」になるビオラ。
個人的に大好きなビオラです!!
特徴:
中心が白く抜け、外側に向かってにじんだようなパープルブルー。
冬の低温下で色が濃く、春先にはやや紫がかる表情の変化が楽しめます。
育て方のコツ:
寒風に当たると色が締まるため、屋外でしっかり光を浴びせるのがポイント。
3. ロカハーツ「ホーリーブルー」※色幅アリ
名の通り“神聖な青”。
透明感のあるブルーと、中心の白が光を集めるように輝く一輪です。
特徴:
清潔感のあるパープルブルー~スカイブルー。
花弁は肉厚で、寒さにも強い。
育て方のコツ:
日当たり良好・寒風OK。
多花性・強健で管理がしやすく、初心者にもおすすめ。
4. 花日和「シエルブリエ(ブルー系)」※色幅アリ
“輝く空”を意味するシエルブリエのブルー版。
ピンク系とはまた違い、澄み切った青が空気を清めるような印象です。
不動の人気品種です!
特徴:
淡い水色から白へと抜けるグラデーション。
光を反射して、周囲を柔らかく照らします。
育て方のコツ:
日当たりの良い場所で育てると、青がより鮮明に。
寒風にも強く、冬の代表格として安定した株。
5. 桂楓園「フェデネージュ」※色幅アリ
“雪の妖精”を思わせる、淡く澄んだブルー。
フリルがかった花弁が繊細で、まるで氷の結晶のような佇まいです。
特徴:
淡い青~シルバーがかったホワイト。
気温でブルーの濃淡が変わります。
育て方のコツ:
冷え込みが強いほど青味が出るため、屋外管理がおすすめ。
6. 神戸べっぴんさん「ブルーシャドウ」岸野園芸 ※色幅アリ
関西発の実力派ブランド「神戸べっぴんさん」シリーズの青。
クリアな発色と安定した花付きで、毎年リピーターの多い人気株です。
特徴:
明るいブルー〜白のグラデーション。
光沢のある花弁が印象的。
育て方のコツ:
花上がりが良く、定期的な花がら摘みで長く咲き続けます。
7. ビオラ「ビビ クリアライトブルー」

タキイ種苗の人気シリーズ“ビビ”の中でも透明感のあるブルーが魅力。
にじみ出したような水彩っぽい色合いが私も大好きです!
多花性で強健、初心者さんにおすすめの品種。
(私はよくビオラのリースに使っています)
特徴:
やや濃いめのスカイブルー。
小輪ながら花付きが非常に良く、寒さにも強い。
育て方のコツ:
やや乾燥気味の環境が◎。
水のやりすぎに注意。
希少性・花色一覧表
品種名 | 生産者/ブランド | 花色 | 希少性 |
---|---|---|---|
①ヌーヴェルヴァーグ「アクアレール」 | サトウ園芸 | 水彩ブルー | ★★★★☆ |
②北島園芸「藍月」 | 北島園芸 | 深藍~青紫 | ★★★★★ |
③ロカハーツ「ホーリーブルー」 | ロカハーツ | 透明スカイブルー | ★★★☆☆ |
④花日和「シエルブリエ(ブルー系)」 | 花日和 | 淡ブルー~白 | ★★☆☆☆ |
⑤桂楓園「フェデネージュ」 | 桂楓園 | 白銀~淡青 | ★★★☆☆ |
⑥神戸べっぴんさん「ブルーシャドウ」 | 岸野園芸/「庭人(にわびと)」氏監修 | 明るい青 | ★★★☆☆ |
⑦ビビ「クリアライトブルー」 | タキイ種苗 | 淡水色 | ★★☆☆☆ |
青を美しく咲かせるコツ
- 光を味方に…
青は光の反射で変化する色。朝~午前中の日差しが最も美しい発色を見せます。 - 寒暖差をつける。
昼夜の気温差が花色を濃くします。夜間は屋外の冷気に当てましょう。 - 過湿注意。
青系は湿気に弱く、過湿で退色しやすい。鉢底石で通気性を確保。 - 花がら摘みを丁寧に。
咲き終わりを残すと次の花色が鈍るため、定期的に摘むのがポイント。
おわりに:青い花がくれる“静かな幸福”
青いビオラは、華やかさではなく“心を鎮める美しさ”を持っています。
寒い朝に霜をまといながら咲く姿は、まるで自然からの小さなメッセージ。
どの品種も、光の下で表情を変える生きたアート。
あなたの庭にも、ひと鉢の“青”を添えてみてくださいね。
その静けさの中に、確かなぬくもりが見えてくるはずです。
第2弾もぜひご覧下さいね!
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