こんにちは、元花屋「和花人」のMIHOです。
「花屋を開業したいけれど、初期費用はいくら必要?」
「資金はどう計画すればいい?」
私自身も開業準備を始めたとき、いちばん不安だったのが「お金」のことでした。
そして実際にやってみて、最大の落とし穴は“仕入れ”にある と痛感しました。
この記事では、花屋・花苗屋・寄せ植え屋の開業に必要な初期費用と資金計画を、私の失敗談を交えながら分かりやすくお伝えします。
初期費用はいくら必要?

花屋の開業といっても、実店舗とオンラインショップでは必要な初期費用がまったく異なります。
実店舗花屋の場合
- 店舗の賃料や保証金
- 内装・改装工事費
- 冷蔵ショーケースや什器類の購入
- 看板や照明などの設備
これらを含めると、数百万円〜数千万円規模になるケースが一般的です。
特に駅前や人通りの多い立地を選ぶ場合は、「家賃」と「保証金」だけで大きな金額が必要になります。
オンラインショップ花苗屋・寄せ植え屋の場合
「ネット販売だから安く始められる」と思いがちですが、生ものを扱う特性上、意外とコストがかかるのが実情です。
- ドメイン・サーバー・ネットショップ契約料
- 梱包資材(段ボール・緩衝材・テープ)
- 棚や簡易温室の設置、遮光ネットなど苗管理のための設備
- 水やりに必要な水道代、夏場・冬場の空調による電気代
- 苗や雑貨の仕入れ費用(まとめ単位での購入が多く、一度に数万円〜十数万円かかる)
最低限に抑えても数十万円は必要で、余裕を持ってスタートするなら100万円前後の軍資金が現実的なラインです。
特に夏や冬は売上が落ち込む一方で、苗のロスや維持費はかかり続けるため、資金繰りには要注意です。
私の場合

私は 借入なし、貯金から100万円だけ を資金としてオンラインショップを始めました。
正直に言うと、100万円の軍資金ではかなり厳しいと思います。
私はまだ運が良かった方でしたが、それでも何度も資金繰りに泣きそうになりました。
なぜなら…
こうしてお金がどんどん減っていき、秋のシーズン入りで仕入れたい時に資金が底をつきそうに…。
それでも「冬の新作」を仕入れないと客離れにつながるし、でも軍資金は残っていない…。
そんなジレンマの繰り返しでした。
実際にかかった費用の内訳
1. オンラインショップ関連費用
- ドメイン:年1,000~3,000円ほど
- サーバー:月1,000~2,000円ほど
- ショッピングカート契約料:月3,000~10,000円ほど(BASEやカラーミーなど)
- 決済代行会社への手数料:売上の3~5%前後
2. 梱包資材代(意外と高い!)
段ボールやテープ、緩衝材など。
100枚や200枚単位で仕入れる必要があり、一括購入すると数万円単位の出費になります。
3. 光熱費(自宅作業でも発生)
オンラインショップでも、
- 水やり用の水道代
- 夏場の作業場のクーラー、冬場の暖房の電気代
思っていた以上に季節ごとのコスト差があります。
4. 広告宣伝費(私の失敗談)
私は最初の1年目、よく分からないまま広告にかなりのお金をかけてしまい、赤字寸前になりました(笑)

広告は「かければ売れる」わけではありません。
少額から試し、効果を見極めながら進めることをオススメします。
5. 仕入れ費用(最大の出費!)
花屋開業で最も大きな出費になるのが 仕入れ費用 です。
- 苗市場では 24苗=1パレット単位 での仕入れが基本
- 雑貨も 2個セット・6個セット などのまとめ売りが多く、単品購入ができないことも
- 例えば「下代3,000円のアンティーク風雑貨」を6個1セットで仕入れるなら、18,000円+送料 が必要
(※下代「げだい」とは、商品の仕入れ価格のことです)
種類を揃えようとすると、驚くほどの金額になります。
私の仕入れ失敗談
私も最初の頃、
- 「花マニアの私が好きなんだから売れるはず!!」
- 「人気店で売り切れていたから間違いない!」
そう思い込んで大量に仕入れてしまい、請求書を見て恐ろしい金額に青ざめた ことがありました。

でも実際は、集客力や宣伝力、写真や文章のクオリティといったブランド力が伴わなければ売れません。
仕入れたからといって売れるわけではないのです。
集客の仕組みづくりも準備しよう
開業して最初に悩むのが「お客さんの集め方」。
広告に頼りすぎると資金がすぐ減ってしまいますが、集客を止めるとお客さんは離れてしまいます。
そこで役立つのが、ナーチャリング(顧客育成)を仕組み化できるプロモーションシステム。
- 見込み客を集める「集客」
- 見込み客をファンに育てる「育成」
- 購入へつなげる「販売」
この一連の流れを自動化できるので、開業したばかりでも効率的に売上を伸ばせます。
▼ 資料請求は無料なので、まずはチェックしてみてください。

花苗屋/寄せ植え屋向け:オンラインショップ立ち上げ軍資金の目安
項目 | 想定費用帯 | 説明・補足 |
---|---|---|
ドメイン+サーバー契約 | 年間 1〜5 万円程度 | レンタルサーバー+SSL証明書など含む |
オンラインショップ契約料(カートシステム) | 月額 0〜1 万〜数万円 | 無料プラン~有料プランの選択肢あり |
決済代行手数料(売上に対して) | 3〜5 %相当 | 売上が出たら差し引かれるコスト |
梱包資材(段ボール・テープ・緩衝材など) | 数万円〜十数万円 | 数百枚まとめて仕入れる前提で見積もること |
広告宣伝費 | 数万円〜十数万円 | 最初から大きくかけすぎるとリスク大 |
光熱費・水道代 | 数千円〜数万円 | 特に夏冬の温度管理で電気代が跳ねることあり |
最低在庫/仕入れ費用 | 数万円〜十万円以上 | 出品数・種類によって必要額が大きく変わる |
予備・運転資金 | 数十万円 | 予期せぬコストに備えて余裕を持たせておくべき! |
これらを合計で見たとき、本格的にやるなら最初に用意しておきたい軍資金は、下記くらいが現実的な目安になると思います。
- ローコストスタート型:20〜50万円あれば何とかスタート可能
- 余裕を持った本格型:80〜150万円程度用意しておきたい
- 拡張性を考えた型:200万円以上用意できれば安心感が高い
私の経験を思い返すと、100万円で始めたのは本当にギリギリラインで、「失敗したくないなら余裕を持つ」ことの大切さを痛感しました。
「売れる」のは仕入れだけでは決まらない

売上につながるのは、「仕入れの量」や「質」だけではありません。
- 集客力(どう人を呼ぶか?)
- 宣伝力(広告やSNS活用)
- 文章力(商品説明文の書き方)
- 発信力(ブログやインスタで世界観を伝える力)
- デザイン性や写真のクオリティ
- SEOや経営の知識力
こうしたスキルの積み重ねで初めて「売れる」ようになります。
1年目に大切なこと
- 初期投資は「最小限」に
- 広告に頼りすぎない
- 仕入れは「必要な分だけ」に抑える

何より「お金の流れを分析・記録」して翌年に活かすことが大切です。
1年目は「成功のための基礎固めの年」。
スモールステップで進めることが、一番の資金計画になります。
まとめ
花屋・花苗屋・寄せ植え屋の開業に必要な「初期費用」や「資金計画」についてご紹介しました。
- 実店舗は数百万円〜数千万円規模の資金が必要
- オンラインショップでも「生もの管理」ゆえに数十万円〜100万円前後の準備は必要
- 最もお金がかかるのは仕入れ。広告や資材も侮れない
- 1年目は「うまくやる」より「お金の流れを知る」ことが大切
私自身も「仕入れすぎ」「広告費のかけすぎ」で赤字寸前になった経験があります。
でもその経験から、「少額で試し、学びながら改善する」ことが成功への一番の近道だと気づきました。
⚠️ 注意事項
ここで紹介した金額やシミュレーションはあくまで目安であり、「この通りにやれば必ず成功する」わけではありません。
季節・地域・経済状況によって結果は大きく変わります。
👉 不安なときは一人で抱え込まず、商工会議所や税務署などの公的窓口に相談 してみてください。具体的な制度や補助を教えてもらえることも多く、心強い味方になってくれます。
開業は、不安と期待が入り混じる大きな挑戦です。
けれど、その一歩を踏み出した時点で、もうあなたは確実に夢に近づいています。
完璧を目指さなくても大丈夫。
少しずつ学び、少しずつ積み重ねれば、きっと道は開けていきます。
あなたの花屋としてのスタートが、安心と希望にあふれたものになりますように🌸
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