桜のような淡い色も、ローズのような濃い色も、ピンク系ビオラ・パンジーには“小さなドラマ”があります。
寒さの中で咲くその姿は、庭にそっと春を呼び込む灯り。
今日ご紹介する10種は、「希少性 × 人気度 × 花色の美しさ」で選んだラインナップ。
色味の幅、育てやすさ、背景ストーリーを交えて、あなたの“お気に入り株探し”に役立つ一冊にします。
1.うえたビオラ「ピュアハート」

春の霞のように淡く染まるピンクを思わせるその名。
かつて“アクアピンク”と呼ばれていた株群が、今はピュアハートというシリーズ名で展開されているようです。
丸弁~弱フリル入りで優しいピンクトーン。
気温や光によって濃淡が出やすく、開花初期と後期で表情が変わる株も。
2. ビオラなごみももか「しんしん」

アンティーク系のピンク色が美しく、主張しすぎず庭に溶け込みます。
色幅があり、濃いピンクや赤みがかったピンク、淡いピンクなど様々。
気温や性質によって色が濃くなったり、逆にすごく薄くなることも。
その色の変化も含めて楽しむことができるビオラです。
花上りが大変よく、連続して開花するため、たくさんのお花を楽しめます。
3. 花日和「シエルブリエ(ピンク系)」※色幅アリ
空を映したような花。
白のキャンバスに淡ピンクの光が混ざるその色は、まるで朝焼けの空を閉じ込めたよう。
このシリーズは、色指定販売や限定株で出回ることがあり、ピンク系は特に人気で早期完売することが多いようです。
大きめのお花にフリルがかってとても美しい花姿。
色は赤系の濃い色~淡いピンクまで様々です。
4. うえたパンジー「マリーリーン」※色幅アリ
春の訪れを告げる淡いローズピンク。
見るたびに心が穏やかになる、そんな女性的な色合いのパンジーです。
花色は濃いローズピンクから、淡いピンク、アプリコットピンクのものもあり、色彩豊か。
咲き進むと色が柔らかく抜ける個体もあり、時間とともに表情が変わるのが魅力。
5. うえたビオラ「マーブル」※色幅アリ
キャンバスに淡いピンクを染めたような模様。
一枚一枚の花びらが違う模様を持つ“芸術的ビオラ”。
マーブル表現は交配と選抜が高度で、個体差が大きいビオラです。
そのため、色指定不可販売も多く、希少性が出やすいジャンル。
6. 金子園芸「モルゲンロート」※色幅アリ

2024年冬デビューの注目株。
「モルゲンロート(Morgenrot)」とはドイツ語で“朝焼け”の意味。
その名の通り、淡いピンクから温かみのあるローズへと移ろう花色が魅力です。
金子園芸らしい繊細なグラデーション。
中心にうっすら黄色が差し込み、朝の光を感じるような透明感。
7. ヌーヴェルヴァーグ「アンジュ」※色幅アリ
“天使のような”を意味するアンジュ。
サトウ園芸のヌーヴェルヴァーグシリーズの中でも特にやわらかな表情を見せます。
ピンクベージュ~ミルクティー色。くすみカラー好きにはたまらない落ち着いた印象。
8. 「ロココ」(ローブドゥアントワネット ロココ株)※色幅アリ
かつて「ローブドゥアントワネット」のフリル咲きラインとして知られていた“ロココ”株群。
ブログでは「ロココ争奪戦」に関する投稿もあり、強い巻きと選抜株としての人気がうかがえます。
淡ピンク〜モーブ調の色、豪華なフリル咲き、そして巻きの強さが見どころ。
9. 花日和ビオラ「ティアード」
大人カラーのパープルがかった花弁が重なり合う“ティアード”。
淡いパープル~濃いパープルレッドへのグラデーションが、まるでドレスのよう。
風にそよぐ姿は、冬の庭に静かで優しい動きを与えてくれます。
10. サントリーフラワーズ「ミルフル」 ※色幅アリ
冬の庭を豪華に彩る定番人気シリーズ。
フリル咲きの可憐さと、色変化の美しさで長年愛され続けています。
花径3〜4cmほどの中輪。波打つフリルが愛らしく、株ごとに違う表情を見せてとっても可愛いです。
色幅があり、濃いピンク、濃いローズピンク、淡いピンクなど様々。
強健品種の上、多花性なので初心者さんでも安心して育てられます。
希少性・花色一覧表(10選)
品種名 | 生産者/ブランド | 花色 | 希少性 |
---|---|---|---|
ピュアハート | うえた | 淡ピンク~アクアローズ系 | ★★★★☆ |
しんしん | 選抜系 | 白み淡ピンク | ★★★☆☆ |
シエルブリエ(ピンク系) | 花日和 | ホワイト+淡ピンク | ★★★★☆ |
マリーリーン | うえた | ローズピンク | ★★★☆☆ |
マーブル | うえた | ピンク×ホワイトマーブル | ★★★☆☆ |
モルゲンロート | 金子園芸 | 淡ピンク~ローズ | ★★★★☆ |
ヌーヴェルヴァーグ「アンジュ」 | 選抜系 | ピンクベージュ | ★★★☆☆ |
ロココ(ローブ系) | サトウ園芸系 | モーブピンク~淡ピンク | ★★★★☆ |
ティアード | 花日和 | 白地に淡ピンクグラデ | ★★★☆☆ |
ミルフル | サントリーフラワーズ | 多彩フリルピンク | ★★★☆☆ |
ピンク系選び・育て方のコツ
- 光コントロール:淡いピンク系は直射光で色が飛びがち。
明るい日陰や朝日投影環境がおすすめ。 - 温度変化を楽しむ:昼夜の寒暖差がある環境ほど、色の深み・ニュアンスを引き出しやすい。
- 肥料は控えめに:窒素過多は葉繁り・色抜けの原因。
ただ、肥料が少ないと花付きに影響が出るため様子を見ながら与えましょう。 - 風通し・株間確保:湿気がこもると病気リスク増。
余裕を持たせて。 - 花がら摘みと形整え:定期的に整備することで株姿も綺麗に保てます。
まとめ
ピンク系ビオラ・パンジーは“誰かのために咲く色”を感じさせる美しい色合い。
どの株も、流通数が限られており、見つけたら早めの確保をおすすめします。
特に希少品種は出会う機会が少ないけれど、出会えたら感動が待っています。
今年の冬も可愛いパンビオを楽しみましょうね!
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