ガーデニングを始めてから、私は“花たちが見せてくれる小さなストーリー”が大好きになりました。
朝の光の中で少しずつ色が変わったり、風に揺れて顔を寄せ合ったり…。
そんな一つひとつの姿が愛おしくて、毎日見ていても飽きません。
そんな中で出会ったのが「ときめきビオラ」。
名前を聞いた瞬間にもう可愛いし、見た目もまさにその通り!
“ときめき”という言葉がぴったりのビオラなんです。
花色がどれもやさしくて、どの子も個性的。
見ているだけで、心がふわっと明るくなっていくような気がします。
今回の前編では、春色の可愛い「ときめきビオラ」の世界を、元花屋の私が感じたままにご紹介しますね。
ときめきビオラとは?

ひらひらとしたフリルの花びら、淡い色の重なり、少しアンティークがかったトーン――
どこか“少女の頃の夢”を思い出すような可憐さがあります。
近年は14種類以上の名前付き品種が登場していて、年々ファンが増えている人気シリーズ。
色のニュアンスや花びらの形も一株ずつ違うので、「同じものが二つとない」一期一会の楽しみもあります。
ときめきビオラの主な品種と色の特徴
1. ノスタルジックピンク
名前の通り、“懐かしさ・淡さ”を感じさせるピンク色が特徴です。
淡めのピンク~スモーキーピンクで、花弁の縁がやや淡く、咲き進むにつれて淡く、まるで春の霞のような雰囲気になります。
2. バタースコッチ

この種類は「バター+スコッチ」という名前どおり、クリーム色~淡いキャラメル色といった温かみのあるベージュ~イエロー系の色味がポイントです。
日が沈む頃の光の中で見ると、まるでスイーツみたいに美味しそうに輝くんです。
3. トロピカルクラッシュ


「トロピカル」という名前が示す通り、少し明るめオレンジ~アプリコット系の色味を持つ種類です。
元気をくれるビタミンカラーで、見ているだけで笑顔になれる子。
ハンギングバスケットや寄せ植えの主役にもぴったり。
4. シネマティックベイン


花びらに繊細な筋模様(ベイン)が入る、ドラマティックなタイプ。
淡いローズやアプリコットの中に流れるラインが美しく、まるで絵画のよう。
5. ララブラッシュ


“頬をほんのり染めたような”淡いローズカラー~ピンクベージュが特徴です。
ふんわり優しくて、どんな植物とも喧嘩しません。
6. オレンジボム

その名の通り、ぱっと明るく弾けるようなオレンジ~コーラル~サーモンピンクの華やかな色味。
春の庭を一瞬で明るくしてくれる存在感。
白い鉢と合わせるとより軽やかになります。
7. ブルーミングピンク
こちらもピンク系ですが、“ブルーミング(咲き誇る)”という言葉が示すように、花びらが比較的大きめ・丸みがあり、かつ花色がしっかりピンクという印象が強いです。
他の淡色系と合わせるとまとまりがよく、濃色と並べると華やか。
寄せ植えのバランスを取るのが上手な子です。
寄せ植えをもっと素敵にするコツ
背景を意識する
淡い色の子は濃い鉢や葉ものと、濃色の子は白っぽい鉢と組み合わせるとバランスが取れます。
色のコントラストを楽しむ
「ノスタルジックピンク × チリペッパー」など、甘さとスパイスの組み合わせもおすすめ。
季節感を取り入れる
春は「トロピカルクラッシュ」「オレンジボム」。
秋〜冬は「スパイシーマスタード」「シナモンフィグ」。
季節によって“ときめき”の色が変わるのも、このシリーズの魅力です。
咲き進む変化も楽しむ
咲き始めと終わりで色が少しずつ変化する子も多く、まるで花が日々の気分を見せてくれているよう。
そんな小さな変化を感じながら育てる時間が、何よりの癒しになります。
おわりに
こうして並べて見ると、春の色って本当にやさしい。
「派手じゃないのに、心に残る」――そんな花たちが、ときめきビオラの魅力です。
忙しい日々の中で、ふと視界に入る小さな花ひとつ。
それだけで気持ちがほどけるような瞬間がある。
そんな“日常の魔法”を、私たちは花と一緒に生きているのかもしれません。
次回の後編では、少し落ち着いたトーンのアンティークカラーのときめきビオラたちをご紹介します。
春の終わりから初夏、そして秋の庭にも似合う“深まるときめき”を、どうぞお楽しみに。
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