和ハーブを知っていますか?日本原産のハーブの特徴と種類について

近年、注目を集めている「和ハーブ」。 和ハーブとは、日本で古来から食べられてきたり、薬草として使われてきた植物のことです。

ハーブと聞くと、バジルなどの馴染みのあるハーブを思い浮かべる方も多いかもしれません。 ハーブにはどんなものがあるのでしょうか?

今回は、代表的な和ハーブを紹介しながら、和ハーブとは何かを解説していきます。

今回の記事の目次

和ハーブとは?

和ハーブとは一体何でしょうか?

和ハーブとは、日本で古来から利用されてきた有用な植物のことです。

一般社団法人和ハーブ協会によると、「日本原産で江戸時代以前から自生していた植物」と定義されています。

代表的なものとしては、シソ、ヨモギ、サンショウ、ミツバなどがあります。ユズやショウガも和のハーブです。いずれも日本で育ってきた植物ですから、皆さんも馴染みがあるでしょう。海外のハーブと比較すると、香りと風味がマイルドなのが特徴です。

和ハーブの種類

次に和ハーブの種類について解説します。

シソ

シソはシソ科の一年草で、大きな楕円形の葉が特徴です。大きく分けて青じそ、赤じそ、ちりめんじその3種類がありますが、スーパーなどでよく見かける「大葉」は、緑色のシソのみを指します。

シソは日当たりの良い場所で育てなければなりません。日当たりが悪いと葉の色や香りが悪くなります。しかし、日当たりが良すぎると、葉が硬くなるので注意が必要です。

シソには発汗作用、解熱作用、整腸作用などが期待されています。お刺身のつまとして食べたり、肉で巻いて焼いたり、細かく刻んで薬味として使ったりと、食べ方も様々です。 もっとも日常に取り入れやすい和ハーブのひとつです。

ヨモギ

ヨモギは、河原や野山に自生する多年草で、独特の香りがあります。名前の通り、よもぎ餅の材料として使われます。

ヨモギは「万能ハーブ」と呼ばれていて、消化器の鎮静効果や傷の炎症を抑える効果など、さまざまな効能があると言われています。 乾燥させた葉の裏側の綿毛は、灸に使うこともあるので、まさに万能の薬草と言えます。

よもぎ餅、天ぷら、よもぎ茶がおすすめです。春が旬なので、春採れの天ぷらは、下ごしらえなしで香りを楽しめます。

クロモジ

クロモジは2~5mほどに育ち、シンボルツリーとして植栽されることが多いです。庭木として育てる場合は、半日陰~日陰の場所に植えるのがおすすめです。

養命酒にも使用されているクロモジは、消化器系に良いとされ、咳を鎮める効果もあると言われています。 また、昔は湿疹などの皮膚病に効くとして、お湯で煎じて使われていたようです。

また、お茶として飲む以外に、ジェノベーゼソースにして料理に使うこともできます。
高級つまようじとしても有名です。

スギナ

スギナはツクシの葉の部分を指す名称です。ツクシが枯れた後に生えてきます。ツクシは10~20cmほどしか育ちませんが、スギナは30~40cmにもなります。 薬草として人気がありますが、繁殖力が旺盛なので、手入れが大変です。

そして、スギナには、利尿作用や新陳代謝促進効果があると言われています。天ぷらにしても美味しいですが、粉末調味料として楽しむのがおすすめです。抹茶に似た甘い香りが楽しめます。

ミツバ(三つ葉)

古くから山菜として親しまれてきた三つ葉は、数少ない日本原産の野菜で、江戸時代から栽培されてきました。お吸い物や鍋物など、さまざまな用途があります。栄養素が豊富で、消化促進や便秘解消などの効果があると言われています。

乾燥を嫌うので、春から秋にかけての生育期間中は、水切れに注意が必要です。また、同じ場所に毎年植えると良くないので、また育てたい場合は新しいプランターを使いましょう。

ショウガ

料理と強く結びついているショウガも、日本のハーブのひとつです。 ショウガには、吐き気止めや消化促進の効果があると言われています。 半日陰で直射日光が当たらない場所でも、育つショウガですが、連作には向かないので注意が必要です。

和ハーブの使い方と楽しみ方

薬味や料理の風味付けに

こちらは、すでに私たちの日常の食事に取り入れられているハーブの使い方です。生姜、大葉、茗荷など香りの良いハーブは料理の薬味として使われています。最も身近で手軽な使い方です。

香りを楽しむ

ユズや橙(ダイダイ)、フジバカマなど香りの良いハーブを乾燥させて、ポプリにすると香りを楽しめます。自然で軽やかな香りが、部屋中に広がります。

お茶にする

好みの和ハーブを乾燥させて、お茶にするのも楽しめます。

鑑賞する

和ハーブには、スイカズラや菊、フジバカマなど、美しい花を咲かせる和ハーブもあります。 観賞用に育てて、生活に取り入れてみてはいかがでしょうか?

まとめ

単なる和ハーブの一時的な流行ではなく、時代の多様性から、和ハーブの人気は今後ますます高まるでしょう。健康志向の高まりやオーガニックブームの影響を受け、自然素材として、またヘルシーな和食の人気も手伝って、和ハーブは世界的に注目されています。

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