「愛犬や愛猫と一緒に庭時間を楽しみたい」
ガーデニング好きのペットオーナーさんなら、一度は考えたことがあるのではないでしょうか?
ですが、犬や猫にとって庭は楽しい反面、危険もたくさん潜んでいます。
この記事では、ペットと一緒に安心して庭で過ごすために知っておきたいポイントや、犬・猫に優しい庭の作り方を詳しくご紹介します。
安全で心地よい庭空間をつくり、大切な家族であるペットと素敵なひとときを過ごしましょう!
1. ペットと庭づくり|なぜ安全対策が必要なの?
犬や猫は好奇心旺盛で、庭のあらゆる場所を探検します。
でも庭には、ペットにとって思わぬ危険が隠れていることも…。
- 有害な植物を口にする
- 外へ飛び出して迷子になる
- とげのある植物や資材でケガをする
- 農薬や除草剤などの薬剤を舐める
これらを防ぐためには、庭の設計段階から「ペット目線」で安全対策を考えておくことが大切です。
2. 犬と楽しむ庭|安全に配慮するポイント

飛び出し防止のフェンスは必須
犬は小型犬でも意外と「ジャンプ力」があります。
庭全体を囲うフェンスは、脱走防止だけでなく外からの侵入者防止にも役立ちます。
これを守るだけで、安心感がグッと高まります。
土や芝生で足腰に優しく
コンクリートやタイル、レンガなどは犬の足腰に負担がかかることも。
天然芝や人工芝、ふかふかなウッドチップ、土を活かした庭などにすると、走り回ってもケガをしにくいです。
犬と楽しむ庭|地面の種類別比較表
地面の種類 | メリット | デメリット | おすすめの人 |
---|---|---|---|
天然芝 | ・自然なクッション性で足腰に優しい ・地面温度が上がりにくく肉球の火傷防止 ・見た目も涼しく四季を楽しめる | ・排泄跡で芝が枯れやすい ・走り回ると剥げる&泥汚れしやすい ・芝刈りや雑草取りなど管理が大変 | 手間をかけてでも自然の芝を楽しみたい人 |
人工芝 | ・1年中きれいな緑をキープできる ・泥はね防止&雑草が生えにくい ・最近は肌触りが柔らかい商品も多い | ・夏は表面温度が高くなりやすい ・オシッコの臭いがこもりやすい ・経年劣化や下地の施工が甘いと水はけが悪くなる | お手入れを最小限にしたい人 |
ウッドチップ | ・ふわふわで足腰に優しい ・泥はね防止&雑草抑制効果 ・木の香りでリラックス効果 | ・腐敗や虫が湧きやすい ・定期的に入れ替えが必要 ・飛び散りやすく掃除が必要 | ナチュラルガーデンを楽しみたい人 |
土のまま | ・自然で犬にとって一番自由 ・走ったり穴掘りが思いきりできる ・クッション性もあり負担が少ない | ・雨の後は泥だらけで掃除が大変 ・穴掘り跡がボコボコに ・雑草が生え放題 | 土汚れも含めて庭時間を楽しめる人 |
有害植物・トゲのある植物を避ける
犬が誤って食べてしまうと中毒を起こす植物は意外に多いもの。
後述の「有害植物リスト」を必ずチェックしておきましょう。
日陰・水飲み場を用意する
暑い季節は熱中症に要注意。
パーゴラやシェード、木陰をつくり、こまめに水を飲めるスペースを設置しておくと安心です。
また、水は毎日こまめに替えて虫や雑菌が繁殖しないように注意しましょう。
雨水が貯まった場所を作らない
庭に放置したバケツやエクステリアの噴水など、こうした雨水の貯まる場所には虫や細菌、寄生虫が繁殖しやすいため愛犬を近づけないように注意しましょう。
こうした不潔な水に入ったり、水を飲んだりすると感染症にかかるリスクがあります。

3. 猫と楽しむ庭|安全に配慮するポイント

猫は犬以上に好奇心旺盛で、高いところに登ったり狭い隙間に入り込む習性があります。
ただ、猫は犬ほどの運動量は必要がなく、基本的には室内で動いているだけでも運動不足になることはないようです。
そのため、それほど広い空間が必要ないのでお庭の一角にキャットランを作ってみるのも良いかもしれませんね!
外への脱走対策
猫用の「キャットラン(キャティオ)」を庭に設置するのも一つの方法です。
一部を囲って半外飼いスペースにすれば、安心してお外時間を楽しめます。
猫は広い場所を駆け回るのが好きな犬とは異なり、真っすぐ走ることよりも高いところ(立体的な)にジャンプする運動の方が好みます。
そのため、1~2畳ほどのスペースがあればキャットランを作ることができます。
簡単!キャットランの作り方
キャットランは材料さえ揃えばDIYでも意外と簡単に作れます。
愛猫の性格や運動量に合わせてカスタマイズしながら、“おうちのお庭で安心して自然を感じられる場所”を作ってあげてくださいね!
【1】場所とサイズを決める
・庭やデッキの一角など、室内からすぐ出入りできる場所が便利。
・高さをしっかり取ると猫が上下運動できます。
【2】木枠を組み立てる
・木材でしっかりしたフレームを作り、ぐらつかないように金具で固定。
【3】金網を張る
・フレームに防錆のメッシュを張って針金やステープルで固定。
・猫がケガしないように角を内側に折り込むと安心。
【4】棚やステップをつける
・キャットランの中にステップ台やキャットウォークを設置すると、猫が上下に移動できて退屈しません。
・屋根部分にも小さな棚を作ると、猫の“高いところ好き”が大満足。
・防水処理をしておくと長持ちします。
【5】扉をつける
・脱走防止に二重扉やロック付きのドアをつけるのがおすすめ。
【6】快適ポイントをプラス
・キャットランの床はウッドデッキ、人工芝、防草シート+砂利など掃除しやすい素材にするのが◎
・水ボウルや日陰を用意すると◎
・外から見えすぎるのが心配なら、部分的に目隠しフェンスをつけると猫も落ち着きます。

農薬や除草剤は極力使わない
猫はグルーミングで体に付いたものを舐め取るので、農薬は特に注意が必要です。
オーガニックな害虫対策を選ぶなど、極力ケミカルを減らしましょう。
猫草やキャットニップを育てる
猫が楽しめる植物を取り入れるのも◎。
キャットニップは、猫のストレス解消やリラックス効果が期待できるハーブです。
専用の猫草を鉢植えにしておくと、誤食防止にも役立ちます。
猫ちゃんによっては、全く反応しない子もいるようなので様子をみながら取り入れてみてくださいね。
あまり与え過ぎると逆に興奮し過ぎたり、効果が薄くなるため、注意しましょう。
また、子猫の時は使用しないようにしましょう。

4. ペットに有害な植物リスト
代表的な有害植物を一部紹介します。
- ユリ類(特に猫に致命的)
- スズラン
- チューリップ
- アジサイ
- ツツジ
- ポインセチア
- イチイ
- アサガオ
- ほおずき
庭に植える前に必ずペットに安全か確認しましょう。
5. おすすめのペットフレンドリー植物
では、逆に犬や猫がいても比較的安心な植物は?
✅ ハーブ類(ミント、タイム、ローズマリー ※一部品種注意)
✅ 芝生(天然芝)
✅ セダムや多肉植物の一部
✅ エリゲロン(ハルジオン)など丈夫な小花
ポイントは「誤食しても毒性が少ない」「とげや鋭い葉がない」ことです。
6. ペットが快適に過ごせる庭のアイデア

ペット専用コーナーをつくる
砂場や芝生スペースをつくり、犬が走り回れるようにする。
猫ならキャットタワーや日向ぼっこスペースを設けるのもおすすめ。
足洗い場を設置する
お散歩後や庭で遊んだ後に、足をすぐ洗えると家の中が汚れにくくなります。
庭と家をつなぐ工夫
リビングからすぐに庭へ出られる動線をつくると、ペットも人もストレスなく出入りできます。
飛び出し防止のために二重扉をつけるのも◎
7. まとめ
ペットにとって庭は、最高の遊び場でありくつろぎの場所です。
だからこそ安全性をしっかり考え、犬や猫の習性に合わせた工夫を取り入れましょう。
安全対策をすることで、庭仕事中もペットが自由に過ごせて、飼い主さんも安心して楽しめます。
愛犬・愛猫との心地よいガーデンライフを、ぜひ実現してくださいね!
最後までお読みいただきありがとうございました。
この記事が「ペットと庭づくりを考える方」に役立ちますように…。


