誕生日が近づくと、なんとなく気になる「誕生花」。
でもよく調べてみると、「あれ?サイトによって違う」「どれが正しいの?」なんて思ったことはありませんか?
実は誕生花には明確な“正解”はありません。
その日の季節や文化、花言葉などをもとに、いくつもの花が「誕生花」として紹介されているのです。
この記事では、
- 誕生花の由来
- 正解はあるの?という疑問
- 複数あるのはなぜ?
- 暮らしでの活かし方
- そして、ちょっと意外な誕生花の豆知識
までたっぷりお届けします。
最後まで読めば、誕生花をもっと自分らしく楽しめるようになりますよ。
誕生花とは?|由来と成り立ち

日本では、明治時代以降に西洋の文化が取り入れられたことで広まりました。
ヨーロッパでは、古くから“花は神聖なもの”とされ、星座や宗教行事、季節の風習とリンクする形で「この日にはこの花」と定められていたのです。
その風習が日本にも伝わり、季節感を重視した日本独自の“誕生花文化”が根づいていきました。
「誕生花はどれが正解?」という疑問

SNSや雑誌、ウェブサイトなどを見比べてみると、同じ誕生日でも違う花が書かれていることがあります。
たとえば、3月3日は「モモ」と書いてあるところもあれば「ミモザ」や「パンジー」と書かれていることも。
それは、誕生花には公式な決まりが存在しないから。
協会や国が統一して決めているわけではなく、出版社や園芸会社などが独自に設定しているのが現状です。
つまり、「どの花も正解」と捉えるのがベストなんです。
誕生花が複数あるのはなぜ?
実際に調べてみると、1日に5種類以上の誕生花が割り当てられている日もあります。
これは「花の旬」「花言葉の意味」「占星術」など、どの観点から花を選ぶかによって違ってくるためです。
自分の誕生花を暮らしに生かすヒント

誕生花を知って終わりにするのはもったいない!
ここでは、日常に取り入れて楽しむ方法をご紹介します。
● 部屋に飾る
誕生日月や誕生日の花をインテリアに取り入れてみましょう。
花のエネルギーが空間を整え、自分への労わりにもつながります。
● 花言葉をお守りにする
誕生花の花言葉をスマホの壁紙や手帳にメモしておくと、不思議と前向きな気持ちに。
たとえば「スイートピー=門出」なら、新しい一歩を応援してくれる存在になります。
● モチーフとして身につける
アクセサリーや雑貨に誕生花を取り入れるのもおすすめ。
自分だけの“見えない応援団”のように、そっと力をくれます。
● 大切な人へのギフトに
「あなたの誕生花を調べて贈ったよ」と伝えるだけで、特別感と温かさがぐっと増します。
意外と知らない!誕生花の豆知識5選

ここからは、あまり知られていない誕生花の面白いトピックをご紹介。
1. 誕生花は国によってバラバラ
日本で1月1日の誕生花は「マツ」「スイセン」とされることが多いですが、
イギリスでは「カーネーション」、フランスでは「ビオラ」など、まったく違う花が挙げられます。
風土・季節感・文化の違いによって、誕生花は世界中で独自の進化を遂げているのです。
国別で違う!月ごとの誕生花一覧|日本・アメリカ・イギリス・中国の比較表
※この誕生花一覧は、一般的に紹介されている代表例をもとに作成しています。
誕生花は国・地域・資料によって異なるため、複数の説があることを前提にお楽しみください。
※国別誕生花の一覧は、書籍・園芸協会・花の流通カレンダーなどをもとにした一例です。
国によっては公式な誕生花制度がない場合もあります。
月 | 日本の誕生花 | アメリカの誕生花 | イギリスの誕生花 | 中国の誕生花 |
---|---|---|---|---|
1月 | スイセン(水仙) | カーネーション | スノードロップ | ロウバイ(蝋梅) |
2月 | ウメ(梅) | バイオレット(スミレ) | プリムローズ(桜草) | ウメ(梅) |
3月 | チューリップ | スイセン(水仙) | スイセン(水仙) | モモ(桃) |
4月 | スミレ(菫) | デイジー | スイートピー | サクラ(桜) |
5月 | カーネーション | スズラン(Lily of the Valley) | ホーソーン(山査子) | 牡丹(ボタン) |
6月 | バラ(薔薇) | バラ(薔薇) | ハニーサックル(忍冬) | クチナシ(梔子) |
7月 | ユリ(百合) | ラークスパー(飛燕草) | ウォータリリー(睡蓮) | 蓮(ハス) |
8月 | ヒマワリ(向日葵) | グラジオラス | ポピー(ケシ) | 百日紅(サルスベリ) |
9月 | リンドウ(竜胆) | アスター | アイビー(蔦) | 菊(キク) |
10月 | ガーベラ | カレンデュラ(マリーゴールド) | マリーゴールド | キンモクセイ(金木犀) |
11月 | キク(菊) | クリサンセマム(キク) | クリサンセマム(キク) | サザンカ(山茶花) |
12月 | ポインセチア | ホリー(ヒイラギ) | ホリー(ヒイラギ) | ナンテン(南天) |
表の見どころ
同じ月でも、日本は季節感重視、欧米は象徴・伝説に基づくもの、中国は伝統行事や詩の文化に紐づく花が多い傾向があります。
例えば6月の誕生花、日本では「バラ」、イギリスでは「ハニーサックル(忍冬)」と、香りにフォーカスしている点も興味深いです。
アメリカは19世紀から「The Language of Flowers(花言葉辞典)」が出版されていた影響もあり、感情や気持ちを表す花が多く選ばれています。
中国では古くから漢詩や薬草文化に馴染みがあり、蓮・牡丹・菊など詩的かつ生命力に満ちた花が重視されています。
2. 占星術がルーツのひとつ
誕生花と誕生石の共通点、それは「星占い」がルーツであること。
ギリシャ・ローマ時代には、星座や天体に結びつく“花の象徴”がありました。
牡牛座にはバラ、蟹座には白ユリ…といったように、花の色や形が人の性格や運勢と結びつけられていたのです。
3. 1日に10種以上の誕生花がある日も!
調べてみると、出版社やフラワーアレンジメント協会などの「誕生花カレンダー」は多数存在し、中には1日に10種類以上の花が掲載されている日も。
どの花を選んでも自由!というのが、誕生花の魅力でもあります。
4. 日本の誕生花は企業が独自に決めていることも
「日本誕生花協会」のような公的な団体は存在せず、実は誕生花カレンダーの多くは花屋さんや企業がマーケティング目的で作っていることも。
そのため、由来がしっかりしているものもあれば、イメージ優先のものもあります。
5. 月ごとと日ごとの誕生花は別!
「誕生花って12種類じゃないの?」と思っている人も多いですが、実は月ごとの誕生花と日ごとの誕生花は別モノ。
月ごとの代表的な例は以下のような感じです:
※花言葉は国や時代、色や品種によっても意味が変わることがあります。
ここでは代表的な一例を紹介しています。
月 | 誕生花 | 花言葉 |
---|---|---|
1月 | スイセン(水仙) | 自己愛・尊敬・希望 |
2月 | ウメ(梅) | 忠実・上品・忍耐 |
3月 | チューリップ | 愛の芽生え・思いやり |
4月 | スミレ(菫) | 謙虚・誠実・小さな幸せ |
5月 | カーネーション | 母の愛・感謝・純粋な愛 |
6月 | バラ(薔薇) | 愛・美・情熱(色によって異なる) |
7月 | ユリ(百合) | 純粋・無垢・威厳 |
8月 | ヒマワリ(向日葵) | 憧れ・情熱・あなたを見つめる |
9月 | リンドウ(竜胆) | 誠実・悲しみに寄り添う心 |
10月 | ガーベラ | 希望・前向き・感謝 |
11月 | キク(菊) | 高貴・長寿・真実 |
12月 | ポインセチア | 祝福・清純・幸運を祈る |
でも、4月15日など“日ごと”で見ていくと、
アネモネ・ヤグルマギクなどまったく違う花が出てくるのです。
まとめ|誕生花は“自由に楽しむ”もの

誕生花は、正解があるようでいて、実はとても自由。
複数あって当たり前で、どれを選ぶかはあなたの心次第です。
そのどれもが、花と心をつなぐ素敵なタイミングになります。
今日のひとこと
「どの花も、あなたを祝ってくれている」
そう思えるだけで、なんだか心がふっと軽くなりませんか?
花と生きる時間は、自分を慈しむ時間。
誕生花を、もっと自由に、もっと自分らしく楽しんでみてくださいね。