キョンとは?外来動物キョンの特徴・被害・対策を徹底解説|庭や家庭菜園の害獣対策

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こんにちは、和花人ブログのMIHOです。
最近ニュースで耳にすることが増えてきた「キョン」。
まだ知らない人も多いですが、庭づくりや家庭菜園にとっては深刻な外来生物なんです。

この記事では、

  • 「キョンってどんな動物?」
  • 「どこにいるの?」
  • 「家庭菜園や庭木にどんな被害が出るの?」
  • 「どうやって防げばいいの?」

を、公式データとガーデニング目線でわかりやすく解説します。

※注意:ここで紹介する情報は、千葉県・東京都など自治体発表や研究資料をベースにしています。
報道や噂には誤りが含まれる可能性があるため、正確な確認は自治体発表をご覧ください。

今回の記事の目次

キョンとは?どんな動物?

外来動物キョンの姿を絵にした
画像:生成AI✕MIHO

外見と特徴(小型でツノと牙をもつ外来シカ)

まずは「キョンって何者?」という基本から。
見た目はかわいらしいけれど、実は驚くほど繁殖力が強く、植物を食べ荒らす習性があります。
庭や菜園を守るためにも、生態を知っておくことが大切です。

シカ科の小型外来動物。
原産は中国南東部と台湾。
・オスには短い「ツノ」と「牙のような歯」
体長70〜80cmと小柄で、藪に潜むのが得意。

驚くほど高い繁殖力

繁殖力が非常に高く、生後半年ほどで繁殖可能。
季節を問わず子を産める。

家庭菜園や庭木を好んで食べる習性

・若芽・葉・果実・野菜などを好み、家庭菜園や庭木の新芽を食べる習性あり。
特定外来生物 に指定され、勝手に飼育や移動はできません。

キョンの出現エリアまとめ(2025年時点)

キョンはまだ日本全国に広がっているわけではありません。
ただし、すでに野生化・定着している地域があるため、その周辺では本格的な被害が出ています。
まずはどこに生息しているのかを確認しておきましょう。

千葉県房総半島(定着・被害多数)
県中南部の17市町で繁殖が確認され、農作物や花壇・家庭菜園での被害が報告されています。
千葉県は「第2次キョン防除実施計画(令和3〜8年度)」を策定し、根絶を目指しています。

東京都伊豆大島(定着・駆除中)
野生化が確認されており、東京都も駆除事業を進めています。

危険度付きキョンの出現エリアまとめ(2025年時点)

実際にキョンが出る可能性が高いのはどこなのか?
被害や目撃情報をもとに、エリアごとの危険度を☆でまとめました。
お住まいの地域が該当するかどうかチェックしてみてください。

地域状況危険度(☆)備考
千葉県(房総半島)繁殖・定着を公式確認☆☆☆☆☆中南部17市町で生息確認。
家庭菜園や花壇での被害報告多数。
県が根絶を目指し防除計画を実施中。
東京都(伊豆大島)繁殖・定着を公式確認☆☆☆☆☆島内で多数生息。
東京都が駆除事業を実施中。
関東その他(茨城・埼玉・神奈川・東京本土など)目撃情報あり(定着確認なし)行政が情報収集中。今後の拡大可能性に備え、目撃時は自治体へ報告が推奨されている。
東海(静岡・愛知など)散発的な目撃情報あり(確実な定着報告なし)噂や単発の目撃が報告される程度。
公式な生息確認や被害報告はなし。
九州定着・被害報告なし飼育個体はあるが、野生化の確認例はなし。
その他(中部・北陸・四国・北海道など)定着・被害報告なし目撃情報もごくわずか。
現時点では被害リスク低い。

繁殖と生態の特徴(千葉県で報告あり)

キョンがやっかいなのは、とにかく増えるスピードが速いこと。
一度侵入されると個人の庭や菜園だけでは手に負えなくなるため、生態や行動パターンを知っておくと対策が立てやすくなります。

  • 生後半年ほどで繁殖可能。季節を問わず出産できるため、増えるスピードが速い。
  • 森や藪を好むが、住宅地や畑にも出没。
  • 若芽・葉・果実などを好んで食べ、庭木や菜園の作物も狙われます。

キョンと二ホンジカの違い

「鹿っぽいからニホンジカでしょ?」と間違えられやすいキョン。
でも実は大きさも鳴き声も行動もまったく別物です。
ここで、見た目や被害傾向の違いを一覧で見比べてみましょう。

比較項目キョン(羌)ニホンジカ
分類シカ科ホエジカ属シカ科シカ属
体の大きさ体長:約70〜80cm、体高:約40cm、体重:7〜12kgと小型体長:約150〜190cm、体高:約90cm、体重:オスで60〜100kg以上
外見の特徴茶褐色の毛色。
オスに短いツノと犬歯(牙)。体は小柄で藪に隠れるのが得意
夏は赤褐色で白斑、冬は灰褐色。
オスのツノは大きく枝分かれ
繁殖力生後半年で繁殖可能。
通年繁殖できる
繁殖期は秋(10〜12月)、出産は初夏に集中
食べ物若芽・葉・果実・野菜など。
家庭菜園や花壇の植物を好む
草・樹皮・木の芽など。
森林や農地で広範囲に被害
行動単独行動が多い群れを作ることが多い
分布(日本)外来種。
千葉県房総半島と伊豆大島で定着
在来種。
北海道から九州まで広く分布
被害の特徴家庭菜園や庭木・花壇に被害。
都市近郊でも出没
山林や農地に広範囲で被害。
林業被害も深刻
鳴き声「ギャー!」「キャー!」と人の悲鳴のような声や、「犬に似た声」。
夜間に響くと恐怖感が強い
「ピーン」「クォー」など季節・行動で変化。
比較的落ち着いた声
法律での扱い特定外来生物に指定。
許可なく飼育・移動不可
鳥獣保護管理法に基づき狩猟対象。
個体数調整のため捕獲されることも多い
キョンとニホンジカの姿の違いと鳴き声の違いを表した画像
画像:生成AI✕MIHO

キョンの鳴き声をYouTubeで発見「ギャー!」だった

庭や家庭菜園での被害

キョンが増えて一番困るのが、植物が根こそぎ食べられてしまう被害
千葉県でも家庭菜園や花壇が荒らされたという報告が相次いでいます。
どんな被害が出やすいのかを知っておきましょう。

  • 野菜(キャベツ・ホウレンソウ・トマトなど)や果樹が食べられる
  • 花壇の花や庭木の新芽がかじられる
  • 夜間の鳴き声やフンによる悪臭
  • ノミ・ダニ・ヤマビルなどを運んでくる可能性

千葉県の資料でも「家庭菜園・花壇で採食される姿が確認されている」と公表されています。

庭や家庭菜園でできる対策

もしキョンが来てしまっても、被害を最小限に抑える方法はあります。
今からでもできる対策を、コストや難易度もふまえて紹介します。

  • 柵・ネット:高さ90cm以上、下を潜られないよう固定
  • 電気柵:低い位置に複数本張る
  • 忌避剤:市販の草食獣用スプレーなど。ただし効果は一時的
  • 環境整備:下草を刈り、隠れ場所や残った果実をなくす
  • 行政・業者に相談:特定外来生物のため勝手な捕獲は違法。必ず自治体の指示を仰ぐ。
キョンの被害を防ぐ対策案をイラスト化

被害が出たときの流れ

すでに被害が出てしまったときは、慌てずに順番を追って対応することが大切です。
被害を拡大させないための行動手順をチェックしておきましょう。

  1. 写真や日時を記録
  2. 近隣や森の状況を確認
  3. 自治体に報告・相談
  4. 応急的にネットや柵で囲う
  5. 長期的に柵+環境整備を組み合わせる
キョンの被害が出た時の対処法をイラスト化したもの
画像:生成AI✕MIHO

東京都による捕獲報奨金制度

キョンの農作物や生態系への被害が深刻化していることを受け、東京都では令和7年9月8日より「キョン捕獲報奨金制度」が始まりました。

対象は伊豆大島在住の方で、捕獲・回収したキョン1頭につき 8,000円 の報奨金が支給されます。

詳細は 東京都環境局の公式ページ で確認できます。

まとめ

キョンはまだ限られた地域にしかいませんが、放っておけば広がってしまう可能性がある外来生物です。
早めの情報収集と対策で、あなたの大切な庭や菜園を守っていきましょう。

  • キョンは、日本で定着しているのは千葉県と伊豆大島のみ
  • 他の地域は目撃情報レベルで、定着は確認されていません。
  • キョンの鳴き声は「ギャー」
  • 庭や家庭菜園を守るには「柵・忌避・整備」の三本柱で予防するのが基本。
  • 情報は変化するので、常に自治体の最新発表を確認しましょう。

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この記事を書いた人

花と緑に囲まれた、ちょっとごきげんな毎日を。
ガーデニング歴10年以上。
副業で花苗のオンラインショップ運営を経てブログを再開。
2児のママとして、子育てと仕事、そして「私らしい暮らし方」を模索しながら奮闘中。
このブログでは、四季の庭づくりのヒントや、暮らしの中で見つけた小さな幸せを発信しています。
別サイト【和花人ブログ】では、副業・ブログ運営・自分らしい働き方について発信中!
花とともに歩んできた私の「好き」を仕事にする挑戦も綴っています。
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