「静けさの中に咲く小さな花が、私の心を整えてくれる。」
そんなひとときを味わえるのが、花手水(はなちょうず)
近年SNSでも話題の花手水は、季節の花を手水鉢に浮かべて訪れる人をおもてなししてくれる、お寺ならではの癒しの風景です!
関西には花手水が美しいお寺がたくさんありますが、今回は特に「また行きたい!」と心から思えるおすすめの3ヶ所を見どころ・アクセス・御朱印・楽しみ方と合わせて完全ガイドとしてお届けしますね!
ふっと心をほどいてくれる“花手水さんぽ”をぜひ楽しんでください。
1. 柳谷観音 楊谷寺:りゅうがんざん ようこくじ(京都府長岡京市)
花手水の聖地として知られる柳谷観音。
柳谷観音 楊谷寺は、千年以上も前に「夢のお告げ」で見つかった場所だと言われています。
渓谷の岩の上に静かに佇む観音さまを見つけ、目の不調を癒してくれるお寺として人々に大切にされてきました。
今も昔も変わらない自然と花々が、訪れる人の心まで癒してくれます。
柳谷観音 楊谷寺は、紫陽花の名所としても有名で、梅雨から初夏にかけては、色とりどりの紫陽花が手水鉢を彩ります。
さらに“恋手水”というハート型の花手水があり、縁結びのご利益を願う女子旅にもぴったり。
境内は本堂から奥の奥まで花手水が点在していて、龍手水、庭手水、恋手水、苔手水、琴手水の合計5カ所で楽しむことができます。参拝の合間に小さな花鉢を見つける楽しみも魅力ですね。
御朱印は、通年通して授与している御朱印と、季節ごとに花モチーフの限定版が用意されることが多く、中には押し花をあしらった特別なものも。押し花朱印は、毎月17日にオリジナル押し花朱印つくり体験を行っているそうです!
押し花朱印つくりは「要予約」のようなので、事前に公式サイトをチェックしてみてくださいね!
様々な季節の柳谷観音 楊谷寺の花手水が美しい
— MKタクシー🚕 (@MKofficial_PR) November 29, 2024
1枚目 2024.11.28 撮影
過去 MKもしくは楊谷寺さん 撮影@youkokuji pic.twitter.com/VMPD54M7z5
華やかな紫陽花の石段
— れいか (@rotsurechiha) June 8, 2025
柳谷観音・楊谷寺 pic.twitter.com/H0oRV7TgTp
溢れる秋の色彩が美しかった🍁
— 福田祐司 写真・動画 (@fukuyu0606) December 20, 2024
2024.12 柳谷観音楊谷寺#京都よきかな#そうだ京都行こう#東京カメラ部 pic.twitter.com/5z838VljXp
2. 善峯寺:よしみねでら(京都市西京区)
京都の西山に広がる善峯寺(よしみねでら)は、広大な境内を散策しながら花手水を見ることができるスポット。
手水鉢だけでなく、苔むした庭園、斜面に咲く紫陽花、京都市内を一望できる絶景と、見どころが多いのが魅力です。
善峯寺は、1029年に比叡山の僧・源算上人がひっそりと山中に千手観音を祀ったのが始まりです。
夜ごとに夢に現れた導きで、岩の斜面を猪たちが整えたという伝説は、自然と人がつながる物語みたいで、その優しさにほっこり。
後に“良峯寺”の名前を得たとき、宮廷にも知られるようになり、さらに「善峯寺」と改称されて今に至ります。
江戸時代には桂昌院さまのお力でたくさんの堂宇が再建され、まさに“山の中で長く息づく優雅な歴史”が今もその佇まいに息づいています。
花手水は2025年は紫陽花で美しく飾っているようですね!春は枝垂れ桜、夏は高低差のある傾斜に紫陽花を眺めることができる美しいお寺でオススメです!
御朱印は西国三十三所巡礼の札所らしく、落ち着いた書体のものが人気。
善峯寺へ紫陽花を見に行ってきました🪻
— おぶち (@pandaobuchi) June 29, 2024
花手水に、山の斜面に咲く紫陽花など、なんとも美しかったです
次は秋に来られるよう願って、オリジナルの紅葉の一筆箋を購入しました🍁 pic.twitter.com/4XkVKqNd7m
京都市西京区にある善峯寺🌿
— ゆうゆ yuuyu (@yu_uyu_photo) June 28, 2025
アジサイの花手水が涼しげで素敵でした🌸
ゆったりした癒やしのひととき✨ pic.twitter.com/gr4VFJY9sT

3. 西国第七番 岡寺(奈良県明日香村)
明日香村にある西国三十三所の第七番札所、岡寺。
岡寺(おかでら)は、奈良・明日香村の丘の上に建つお寺で、1300年前、義淵僧正(ぎえんそうじょう)というお坊さんが厄災に悩む人々を救いたいと願って開いたのがはじまりです。
「龍蓋寺(りゅうがいじ)」とも呼ばれ、寺の池に棲んで人々を苦しめた龍を、義淵僧正が法力で鎮め、龍が自ら石の蓋で池を閉じて改心したという伝説が残っています。
だから岡寺は、今も“厄除けの観音さま”としてそっと人々の心を守り続けているんです。
石段をのぼってたどり着く境内には、季節ごとに小さな花手水が用意されていて、静かなお寺の空気と、そっと浮かぶ花々の彩りが心をやさしく整えてくれます。
紫陽花やダリアなど、季節の野花が手水鉢に飾られる姿は、大きく主張するわけではなく、訪れた人だけが見つけられる小さなご褒美みたい。
また、ビー玉を添えた手水鉢は、夏の暑さを忘れさせてくれます。
岡寺の御朱印は、厄除けの観音さまに手を合わせた証として、いただいた瞬間からふっと心が軽くなるような特別な一枚です。
特に紫陽花や季節の花をモチーフにした限定御朱印は、参拝の思い出を色鮮やかに残してくれて、まるでお守りのようにそばに置いておきたくなります。
紫陽花刺繍御朱印は刺繍は細かな細工がとても美しく、また御朱印帳もとても可愛く思わず手に取ってしまうデザインです。
そして、この紫陽花の時期に楽しみたいのが、岡寺・長谷寺・室生寺・壷阪寺の4つのお寺をめぐる【あぢさゐ回廊 重ね色巡礼】。
四ヶ寺それぞれに設置してあるスタンプを押してまわって一枚の記念スタンプ朱印が完成するスタンプ巡礼です。
今年は令和7年5月24日(土)〜7月6日 (日)まで開催中です。
アジサイが見頃を迎えた奈良県明日香村の古刹(こさつ)・岡寺。本堂から奥の院に向かう参道など境内には青や白のアジサイ約400鉢が敷き詰められ、「映える」スポットとして人気を集めています。13日 #アジサイ #岡寺 pic.twitter.com/NXnu5VWdlv
— 時事通信映像ニュース (@jiji_images) June 14, 2025
花手水をもっと楽しむ!撮影・御朱印・カフェ情報
✅ 撮影のコツ
・真上から撮る
・背景にお寺の瓦や庭を入れる
・水面の反射を活かす
・譲り合ってさっと撮影!
✅ 御朱印&お守り
花手水に合わせて季節限定の御朱印を頒布しているお寺も多いので、御朱印帳は忘れずに!
花モチーフの御守りや恋守りも要チェック。
✅ 参拝後におすすめの寄り道
柳谷観音・善峯寺周辺の寄り道カフェ
茶寮 玉家
茶寮 玉家さんは、古民家の温かみの中でふわふわの米粉シフォンケーキや手作りの和スイーツをのんびり味わえるカフェ。
お参りのあとの体と心をそっとほどいてくれる甘めのぜんざいやお団子も優しいご褒美になります。
〒617-0855 京都府長岡京市浄土谷柳谷33
営業日 :日曜日、17日 (11:00~15:00)
インスタグラムはこちら:茶寮 玉家
善峯寺周辺の寄り道カフェ
cafe クリスタル
山麓にひっそり佇む隠れ家カフェ。
のどかな景色を眺めながら、こだわりの軽食とコーヒーでお寺の参拝後にゆったりした余韻を楽しめます。
〒610-1132 京都府京都市西京区大原野灰方町172−1
営業日:(木)~(日)10時~16時
食べログはこちらから:cafe クリスタル
西国第七番 岡寺(奈良県明日香村)周辺の寄り道カフェ
cafe ことだま(岡寺近く/古民家カフェ)
築200年の古民家を改装した、季節の果物を使ったスイーツ&ドーナツが人気のお店です。
〒634-0111 奈良県高市郡明日香村岡1223
TEL 0744-54-4010
営業日:10時~16時半(土日祝は17時)、ランチ:11時~13時半、喫茶:14時~閉店30分前LO
ホームページはこちらから:cafe ことだま

おわりに
花手水は、季節の花を浮かべてそっと心を整えてくれる小さな贈り物。
慌ただしい日々の中で、立ち止まって花を愛でる時間を持つだけで、いつの間にか気持ちがふわっと軽くなるものです。
私も、花手水を巡りながら「こんな色合わせがあるんだ」「こんなに優しい空間があるんだ」と小さな発見に心をほどいています。
どうかあなたも、頑張りすぎた日の自分をそっと労わりに「花手水さんぽ」に出かけてみてくださいね。
次にどのお寺に行こうかな、と考えるだけでもきっと心は少し自由になれます。
あなたの毎日に、今日より少し多くの花と癒しがありますように…。